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世界連邦運動協会第67回(2012年度)総会宣言

昨年三月に起きた東日本大震災においては、途上国も含めた世界の多数の国々からの支援を受け、世界的な絆の重要性を改めて確認した。私たちはその支援に篤く感謝するとともに、率先して世界連邦実現に邁進し、人類共生のために努力することを約束する。

東日本大震災では、津波による甚大な被害に加えて、深刻な原子力発電所事故が起きたことから、エネルギー資源のあり方が根本的に問われることになった。私たちは持続可能な社会を継続できるよう、全世界の課題として脱原発に向けての論議を進めなければならない。

一方、インターネットをはじめとする情報ネットワークは、距離に縛られず全世界の人々への広報活動を可能にした。世界連邦運動においても、この情報ネットワークを充分活用して、平和・環境など地球規模の課題に取り組む国内外のNGOとの連携を強化していく。

本年はわが国が主権を回復し、国際社会に復帰して六十周年となる。また、人間環境宣言が行われて四十周年、リオ・デ・ジャネイロで環境サミットが行われて二十周年に当たる。私たちはこの記念すべき年に世界連邦への理解を全国民はもとより全世界に広め、大きな世界市民運動へと高めていくとともに、この人類最大の事業の達成のため、全力を尽くすことをここに誓う。

以上、宣言する

2012年5月13日    世界連邦運動協会第67回総会

 


2012年度運動方針

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方を中心に地震、津波、さらには福島原子力発電所事故という甚大な被害を引き起こし、今もそのつめ跡は深く残っています。この災害で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますと共に、被害に遭われた方々に一日も早い復興がもたらされますよう願ってやみません。

世界連邦運動は、広島・長崎原爆投下という痛ましい惨禍を受け、アインシュタイン博士による「原子力の国際管理は不可欠であり、そのためには国連の機構および機能を改め、これによって原子力をコントロールする以外にない」という、国連に対する呼びかけを契機に世界に広まりました。我が国においては広島・長崎のみならず、第5福竜丸の被曝、そして福島原子力発電所の事故を経験しました。核兵器と原子力は、技術的にも政治的にも表裏一体です。

インド・パキスタンが対峙する南アジアでも、イスラエル・イランを含む中東でも、それは明らかです。こうした現状において日本こそが、核兵器の廃絶はもとより、核分裂によらないエネルギー資源の開発など脱原発に向けて先導的な役割を果たすべきであります。 東日本大震災においては、途上国も含めた多くの国から支援が寄せられました。私たちはその支援に感謝するとともに、その支援に答えるためにも、世界連邦実現に邁進し、国家・民族・宗教の違いを超えて人類が共生する世界をつくることが、21世紀の人類最大の課題といえます。

世界連邦の理念は残念ながらまだ十分に国民に受け入れられてはいませんが、個別具体的なテーマは徐々に受け入れられています。モントルー宣言6原則の中、「3 世界法は一人一人の個人を対象として適用される」は国際刑事裁判所創設により、部分的ながら実現しました。また、「6 世界連邦の経費は各国政府の拠出ではなく,独自の財源でまかなう。」は国際連帯税をめぐる論議の中、国際社会で注目されています。また、個人を「保護する責任」は、原則として国家にあるものの、国家がそれを果たせない時には国際社会がその責任を負うという考え方が国連で正式に認められました。この考え方も正に世界連邦運動が当初から主張していた理念に沿ったものであります。

このような個別具体的テーマの先に、その源となる大きな理念として、世界連邦があるのだということを見据え、全国に伝えていくことが私たちの運動の使命といえます。私たちは時代の先駆者としての誇りを持ち、力の支配に代えて「法の支配する世界」となるよう最善を尽くします。

昨年は日本大会にWFM本部国際事務局からウィリアム・ペイス専務理事を招き、またWFM理事会報告を執行理事会で行うなど、WFMが目指していることを具体的に理解する機会を持ちました。 また、国際連帯税や核廃絶についてのNGOとの連携も進んでおります。

今年はWFMの世界大会も開催されることから、それを契機としてより一層、世界各国のWFMとの連携、および国内外のNGOとの連携を強化して参ります。 こうしたことを踏まえて、具体的には、次のような活動計画に基づき本年度の活動を展開します。

 

2012年度活動活動計画


【理論・政策】.

世界連邦創設に向けた可能性を探求するために、主として以下の3点から理論的研究を行う。
1.欧州連合(EU),東南アジア諸国連合(ASEAN)といった地域統合の進捗状況の分析、提起されている各種の世界連邦憲法草案の分析などを通して、世界連邦建設に向けた条件整備を研究する。
2.国連安全保障理事会をはじめとする国連改革、国際司法裁判所(ICJ)や国際刑事裁判所(ICC)の機能拡大など、既存の国連システムを世界連邦の制度にいっそう近づける方策の研究を行う。
3.地球規模の課題を克服し世界連邦の条件整備を円滑にするため、国際連帯(取引)税、自然災害に対応する国際救済組織、原子力・エネルギーの国際管理制度、沖縄の基地問題をはじめとする安全保障政策、ワールド・エシックス・フォーラム、保護する責任、国連気候変動防止条約をはじめとする環境条約、といった現在国際社会で議論されている項目を精査・研究する。

【政治活動】

1.世界連邦実現を我が国の国是とする歴史的な2005年国会決議の可決を出発点として、世界連邦日本国会委員会や、「地球規模問題に取組む国際議員連盟日本委員会」(PGAジャパン)を始め友好団体との緊密な協力をますます強化し、この問題の政府の窓口である外務省及び国の関連機関とは今後更に一層緊密に連携し、国内はもとより、世界に対して強力な運動を展開する。
2.世界連邦宣言自治体全国協議会と緊密に連携し、市町村合併による弱体化を補強するため、世界連邦宣言自治体の増強のために懸命に努力する。
3.過去5回にわたる世界連邦実現に関する政策提言に触れられた内容について、国会委員会所属議員から質問してもらうなどの手法で具体的進展を求める。その際6月に行われるリオ+20や7月の武器貿易条約交渉会議など、国際会議の動向を考慮する。

【組織】

1.支部推薦理事に関する規約を見直し、支部の規模に拘らず各支部から1名は理事を出し、本部と支部の連携を強めていく。人数が減少して支部要件を満たさなくなった支部については、ただちに支部を解散するのでなく、半年から1年かけて、個別状況に応じた対応をとり、何らかの形で活動が続けられるようにする。
2.本部と有力支部が連携をとりながら、通常の支部レベルの勉強会(30〜50人くらい)と、日本大会(200〜300人)の中間的な規模のもの(80人から100人くらい)を年1、2回開催することで、運動の促進と、新規会員獲得に努める。
3.新たな支部立ち上げが一部で見込まれる一方、会員の高齢化は進み、全体としては会員数が減少していることから、引き続き、各支部は勉強会やイベント企画などを通じて、会員の増員と継続のために一層の努力をしていく。
4.政策を共有できる他のNGOと連携を図りながら最新の国際情勢を活動に取り込むと同時に、彼らと活動を共にすることで世界連邦運動の活動が社会に周知されるように努める。

【教育広報】

1.広報活動の手段を充実させ、世界連邦理念の深化と活動の拡大を図る。
@ 「世界連邦ニューズレター」の内容充実を図り、世界連邦の理念・政策の伝達、平和教育推進の効果的な魅力的な媒体とする。 
A 本部ホームページの内容充実を図り、各支部が互いにリンクし合えるものとし、インターネットを広報・公聴の有力手段として、有効活用する。
B 子ども向けジュニア新聞『平和の種(仮称)』刊行のための準備委員会を設置し、予算・構成員・内容等を検討する。
2.各支部はイベント開催や多彩な独自活動等を積極的に展開し、報道機関等にも進んでアプローチする。その際、『世界連邦リーフレット』や、1.の各種手段を有効活用する。
3.小中学生平和ポスター・作文コンクールの一層の充実発展を図り、本年度も東京都庁展示室に展示する。又、各支部が優秀作品並びに世界連邦に関するパネル展示を行い世界連邦運動の拡大と平和教育の進展に努める。
4.支部活動の充実を図り、全国の活動を発展させる。  
@地方からの草の根運動に力点をおいた新たな活動を創出する。  
A相互の連絡を密にし、効果的な情報交換が出来るブロック活動を強化する。                                       
B青少年対象の『出前平和授業』等を充実・進展させ、平和意識を高める。                
C各組織が、本年度の具体的な行動目標(数値目標)を設定・公表し、更に年度末には総合評価を行い、その結果をHPやニューズレターに掲載し表彰する等で意識高揚を図る。
5.世界的情報ネットワークを活用して、広く国内外にわたって世界連邦運動を強力に推進できるように、もっと多くの人たちに知らしめる。

【財務】

1.リーマンショック以降、本部の財務状況は非常に厳しい状況が続いており、事務所移転やニュースレターの回数を少なくするなどして経費削減に最大限努めてはいるものの、年間にかかる経費を会費や通常寄付による収入だけでは見込めないため、有志による毎月1万円の登録寄付を2010年から行ってきた。昨年2011年度においては、19人の方々から総額228万円(年12万円×19人)の寄付を頂くことで乗り越えることができたが、新たな大口の寄付者が見つかったわけではないので、2012年度も引き続き、同規模の登録寄付を募ることで持続可能な財政状況を維持していけるよう努める。
2.世界連邦運動と理念や政策を共有する財団や企業からの助成金プロジェクトへの申込を積極的に行っていくよう努める。法人格を有することを助成への条件としている場合は、NPO法人格を持つ世界連邦21世紀フォーラム支部が受け皿となる。(ただし、認定NPOではないため寄付した人は寄付金を経費処理することはできない。)

【国際】

理論政策委員会で取りまとめられた2012年度理論的研究の3本柱(下記1〜3)を世界の運動と具体的に連携させ、個別具体的な政策課題に基づく協力関係を築くために、日本政府、在京のEU代表部、ニューヨークのWFM本部、そして国際NGOとの連携を図る。また本年7月に行われるカナダ・ウィニペグWFM世界大会を充分に活用する。こうした動きをニュースレターで紹介して行く。
1 EUなど地域連合との連携 ・ EU,ASEAN,AUなどの地域連合在日代表部表敬訪問 ・ 地域連合の諸課題に加え、以下の諸点に対する取組みについても意見聴取
・ICJ国際司法裁判所と地域連合
・ ICC国際刑事裁判所と地域連合
・ 保護する責任(R2P, Responsibility to Protect)
・ 国際連帯税(FTT, Financial Transaction Tax)
・ 政治的な地域代表制(UNPA, United Nations Parliamentary Assembly)
2 ICJとICCの充実
・ 外務省ICJ、ICC担当者から意見聴取
・ ICJ裁判長来日時の表敬、意見聴取
・ PGA(Parliamentarians for Global Action) ICCキャンペーンとの連携等
3 地球規模問題に対する取組み(外務省地球規模問題担当官に進捗状況聴取)
・ 国際連帯税(グローバルタックス研究会等)
・ 自然災害に対応する国際組織、沖縄基地問題(防衛省中央即応集団、在日米軍司令部等)
・ 原子力の国際管理(PNND, Parliamentarians for Nuclear Non-proliferation and Disarmament、平和市長会議等)
・ 環境・持続可能なエネルギー(グローブ、Global Witness等)
・ ワールド・エシックス・フォーラム(国連大学、IEGL, Institute for Ethics, Governance and Law等)
4 以下のことを日本政府に提言する。
・国際刑事裁判所ローマ規程の条文への核兵器使用禁止の条項の追加
・同ローマ規程について、2010年再検討会議にて採択された侵略犯罪の定義及び管轄権の行使手続きに関する改正条項、並びに非国際的武力紛争下での特定武器の使用禁止条項への早期批准

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