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世界連邦運動協会第66回(2011年度)総会宣言

世界の恒久平和と法による秩序をめざす我々は、人々を恐怖と欠乏から解放するために、さまざまなプロジェクトに取り組んできた。 我々は近年の取り組みとして、国際刑事裁判所(ICC)ローマ規程への日本政府の加盟の促進を行った。

また他のNGОと連携し国際連帯税創設の機運を高め、核廃絶への提言を日本政府への政策提言等によって行ってきた。 またこれまで日本の全人口の八割を越える自治体が世界連邦宣言を行っているが、世界連邦という構想が人々に浸透しているとは言いがたい。我々は世界連邦の実現に近づけるため啓発を行い、さらなる会員増をはからねばならない。

本年三月十一日に突如日本を襲った東日本大震災は、津波による甚大な被害に加えて、深刻な原子力発電所事故を引き起こし、エネルギーのあり方に大きな問いをなげかけている。 被爆国である日本は、原子力発電所の事故も踏まえて、持続可能な社会を継続できるよう代替エネルギーへのシフト等、広く社会に論議を起こしていかねばならない。

「核なき世界」は世界連邦のしくみによる人類の戦争放棄によってこそ完全に実現できるのであるから、二○○五年の「核兵器等の廃絶、あらゆる戦争の回避、世界連邦実現への道の探究」を謳った衆議院決議に基づき、日本政府に世界連邦実現という人類史上最大の事業に乗り出す方針を固めることを引き続き強く要請する。

核廃絶に加えて、環境・世界経済の安定・貧困対策その他、世界平和実現への課題のほとんどすべてが世界連邦機構によってこそ迅速、公平、的確に対処できるのであるから、自然災害救済支援、国連議員総会の創設、劣化ウラン弾の禁止等、その道程の具体的課題に取り組むことを誓う。  以上、宣言する。

2011年5月15日    世界連邦運動協会第66回総会

 


2011年度運動方針

3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方を中心に地震、津波、さらには福島原子力発電所事故という甚大な被害を引き起こし、そのつめ跡は深く復興には膨大な費用と時間と労力を要します。  この災害で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますと共に、被害に遭われた方々に一日も早い復興がもたらされますよう願ってやみません。

憲法前文で戦争放棄の決意をして、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努め、国際社会において名誉ある地位を占めたいと決意した我が国は、世界連邦実現の先導的な役割を果たすべきであります。

世界連邦運動は戦争のない世界、すなわち戦争の起こり得ない世界を創造することにより恒久平和を実現しようというものであります。そのための世界連邦運動は、力の支配に代えて法の支配する世界となるよう、世界法による世界平和を打ち立てることを目標としています。

その目標を達成することは容易なことではありませんが、世界連邦の実現に近づける具体的な方策として、当面、国際刑事裁判所(ICC)ローマ規程への加盟国を増やすこと、国際連帯税(とくにグローバル通貨取引税)の導入などをめざしております。  

WFM(世界連邦運動)の国際事務局はニューヨークにあります。WFMがプロジェクトの中心としておりますのは、国際社会が暴君の圧政を許さぬように「保護する責任」の考えにもとづき、人間の安全保障を打ち立て、国際刑事裁判所の加盟国を増やすことです。昨今は中東で民主化のデモが活発化し、エジプトではムバラク大統領が政権から降り、国連の安全保障理事会が、リビアのカダフィによる自国民に対する弾圧を国際刑事裁判所に付託しました。これらのことが示すように、国際社会は着実に法の支配に近づいていると言えます。

さらには国連改革の具体例として、国連議員総会をつくって、より民主的な民意の反映をめざしております。 このような動きの中で、21世紀初頭以来、中国、インド、ロシア、ブラジルなどに加え、アフリカを代表する南アフリカ等経済新興国の参画など、全世界の経済連携の再編を求める動きが浮上し、我が国もアジア太平洋地域での新たな経済協力へのリーダーシップが求められています。

他方、数年前のインドネシア・タイなどを襲った大津波災害、ニュージーランドに続く東日本大震災による原子力災害などにより、いまや地球温暖化対策と同様に地殻構造の解明や、核分裂によらないエネルギー資源の開発など、全世界の連帯協力の必要性は喫緊の事態となっております。

こうしたことを踏まえて、今年の日本大会ではWFM本部国際事務局からウィリアム・ペイス専務理事を招き基調講演をしていただく予定です。WFMが目指していることを皆様に具体的にご理解いただけるように企画しました。 今年度の世界連邦実現を目指す政策提言につきましては、より具体的なテーマに絞って、他のNGOと協調しながら提言していきたいと存じます。

具体的には、次のような活動計画に基づき本年度の活動を展開します。


【理論・政策】.
1.日本政府が早期に世界連邦実現案を具体化し、全世界にその方針・政策を提言できるようにする研究。
2.世界連邦のモデルとして、益々拡大するEU、および東アジア共同体構想をはじめとする各地の地域統合の可能性の研究。
3.日本政府の「世界連邦憲法案」作成に助言できるような世界連邦憲法の研究。
4.世界連邦への理解を促進するための「世界連邦憲法大綱案」の研究。
5.日本は地球温暖化防止にどう取り組むとよいかの研究
6. 地球科学及びエネルギーの恒久的安全確保につき大学等の研究開発の本格的実践を提唱、支援する研究。
7.世界連邦構想に基づくICCの見直し、全世界の軍縮及び軍備撤廃その他の研究。

【政治活動】
1.世界連邦実現を我が国の国是とする歴史的な2005年国会決議の可決を出発点として、世界連邦日本国会委員会や、「地球規模問題に取組む国際議員連盟日本委員会」(PGAジャパン)を始め友好団体との緊密な協力をますます強化し、この問題の政府の窓口である外務省及び国の関連機関とは今後更に一層緊密に連携し、国内はもとより、世界に対して強力な運動を展開する。
2.世界連邦実現に向けた具体的活動として次の4点に力を注ぐ。
@国連議員総会を世界議会の前身ととらえ、その理解と普及を図る。
A政府の本質は課税と税収の運用であることから、国際連帯税導入を世界連邦実現への重要なステップととらえ、その推進に努める。
B国際刑事裁判所(ICC)を世界裁判所の前身ととらえ、核使用の違法化を盛り込むなど、強化発展に努める。
C国連緊急平和部隊(UNEPS)を世界警察の前身ととらえ、その理解と普及を図る。これは、紛争や災害への即応体制をとるものであるが、特に災害について、国際社会が一丸となって取り組むことについては、理解を得やすいと思われる。
3.世界連邦宣言自治体全国協議会と緊密に連携し、市町村合併による弱体化を補強するため、世界連邦宣言自治体の増強のために懸命に努力する。

【組織】
1.本部の法人化の可能性を探る。その際は支部の意向もよく聞きながら最善の選択を図るようにする。
2.いくつかの有志の支部が持ち回りで講演会などのイベント企画を開催し、支部間の一体感を醸成していくと共に、会員以外の人たちとの接点を持つことで会員獲得の契機とする。
3.世界連邦の思想を伝える、世界連邦推進全国小中学生ポスター作文コンクール事業を実施してきたわれわれは、本事業の更なる進展を目指し、未参加支部の参加を強く要請する。更に、未宣言自治体にこの募集を拡大して、世界連邦運動の裾野を広げ組織の強化拡大を図る。
4.政策を共有できる他の有力なNGOと連携を図りながら最新の国際情勢を活動に取り込み、若手中心に立ち上がった支部などがまずは積極的に関わりながら、最終的にはそこで取り上げられた政策を本部が主導する外務省及び国の関連機関への政策提言へと繋げ、世界連邦運動協会の更なるバージョンアップと国内における政治的影響力を強めていく。
5. 2011年の第30回世界連邦日本大会にWFMの世界本部からウィリアム・ペイス専務理事が来日する好機に、国際委員会と理論政策委員会とも強力に連携しながら、これを契機に本運動の国際化を図っていく。

【教育広報】
1.広報活動のツールを充実させ、世界連邦理念の深化と活動の拡大を図る。
@ 『世界連邦Newsletter』の内容充実を図り、世界連邦の理念・政策の伝達、平和教育推進の効果的な媒体とする。 
A ホームページの内容充実を図り、互いにリンクし合えるものとし、インターネットを広報・公聴の有力手段として、有効活用する。
B 子ども向けジュニア新聞『平和の種(仮称)』刊行を予定し、予算計画を示した上で発行する。内容は青少年の世界連邦運動への理解と深化、リーダー育成、等を視野に入れる。
C チラシを整備し、広報宣伝活動に役立てる。
D『世界連邦運動55年の歩み』を、教育広報、会員拡大等に活用する。
2.各支部のイベント開催や多彩な独自活動等を積極的に展開し、報道機関等にも進んでアプローチする。その際、『世界連邦リーフレット』や1.の各種ツールを有効活用する。
3.小中学生平和ポスター・作文コンクールの一層の充実発展を図り、本年度も東京都庁展示室に展示する。又、各支部が優秀作品並びに世界連邦に関するパネル展示を行い世界連邦運動の拡大と平和教育の進展に努める。
4.小・中・高等学校の教科書に人類永遠の平和安全の基本として、世界連邦の意義・目標につき紹介・言及する。
5.地方組織の充実を図り、全国の活動を発展させる。
@地方からの草の根運動に力点をおいた新たな活動を創出する。
A相互の連絡を密にし、効果的な情報交換が出来るブロック活動を強化する。         
B青少年対象の『出前平和授業』等を充実・進展させ、平和の理念の高揚に努める。
C各組織が、本年度の具体的な行動目標(数値目標)を設定・公表し、更に年度末には総合評価を行い、その結果をHPやニューズレターに掲載することで意識を高める。

【財務】
1.2010年、2011年は、最大限の経費削減を努めながらも資金不足のため、約15人ほどの有志による毎月1万円の登録寄付(年間、計180万円強)によって財源を確保した。しかし、これを永続的に行っていくことは健全とは言えないため、他の手立てを 考えていく必要がある。ただ、寄付は東日本大震災への支援に集中されると予測されることから、当面は運動協会への大口の寄付を受けることは難しいと思われる。その場合は、この登録寄付を2012年も続けていくことで世界連邦運動協会の持続可能な財政状況を維持していく。
2.2011年より世界連邦21世紀フォーラム支部がNPO法人化したため(認定NPOではないため寄付した人は寄付金を経費処理することは出来ない)、世界連邦運動と方向性が重なる政府や財団による助成金プロジェクトへの申込が可能となるほか、法人化し ているNPOのみを対象とした企業からの助成金も受けられるようになる。そのため、寄付を集める選択肢の幅が増えたことを活かしながら、財政健全化のための募金活動を積極的に進めていくよう努力する。

【国際】
世界連邦運動協会はWFMに加盟する国際NGOだが、必ずしもWFMとの連携は十分ではなかった。その反省も踏まえ、以下のように日本の運動をWFMの運動と連動させていくことを図る。
1.本年の日本大会にWFM本部専務理事のウィリアム・ペイス氏が招聘される機会を十分に活用する。
2.列国議会同盟(IPU)や「地球規模問題に取組む国際議員連盟日本委員会」(PGAジャパン)などの国際機関および国際NGOとの連携を強化する。
3.世界における主要課題、国際NGOの動向を理解し、窓口として、英語などのコミュニケーション能力を有する人材を早急に増強する。 前項の課題を実現するため、以下の指針に従って行動する。
1)日本からの発信
@大震災により被災地に住む多くの人々が国内避難民(IDP)と化している。適切な原発対策も含め、政府に「保護する責任」(Responsibility to Protect)原則の遵守を訴える。
A国会決議および日本政府への提言について発信し、他国の加盟団体が同様の動きを行うことを促す。
BWFM本部では関心の薄い国際連帯税について、日本から発信し、WFM加盟各団体にもこのテーマを取り上げてもらう。
Cアジア太平洋諸国及び諸外国への働きかけやネットワーク作りを進める。
2)世界の動きへの呼応
@民主化を求める中東・北アフリカ地域での市民革命の動きに呼応して、国際社会では「保護する責任」(Responsibility to Protect)という新たな国際規範の実践が進められている。これを支援・支持する。
A大震災の災害支援が各国から寄せられているが、国内の協働体制が整っていないため現場での連携が実現していない。災害から人民を保護する責任の実践としてUNEPSの創設提案を推進する。
3)WFMの動きの広報
@WFMが何をしているか、WFM本部の各プログラム別ホームページや"Federalist Debate"を訳出・広報する。
Aとくに、以下の活動分野について、国会議員および会員一般に対する啓発運動を強力に推進する。
ア)国際刑事裁判所(CICC : Coalition for the International Criminal Court)
イ)国連議員総会(CEUNPA : Campaign for the Establishment of UN Parliamentary Assembly)
ウ)保護する責任(ICRtoP : International Coalition for Responsibility to Protect)
エ)国連緊急平和部隊(UNEPS : UN Emergency Peace Service)

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