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世界連邦運動協会第64回(2009年度)総会宣言

 地球温暖化、世界各地での紛争、貧困・飢餓など、主権国家の枠組みだけでは解決できない問題がますます増加している。昨年、国際投機筋のマネーゲームにより原油・食糧などの価格が乱高下し、世界中の人々を苦しめた。これも、経済がグローバル化したにも拘らず、その抑制が主権国家間による調整によってしかなされないことに根本原因がある。

これらの課題は世界連邦の必要性を示すものに他ならない。 世界連邦の実現は決して一部の者が指摘するような夢物語ではない。 現在国際社会で論議されているシステムや概念は、世界連邦という言葉を直接用いていなくとも、世界連邦実現に直結するものが多い。 すなわち国際刑事裁判所は世界裁判所の原型であり、国際連帯税は、それを運用するガバナンスが世界連邦に直結するシステムとなる。UNEPS(国連緊急平和サービス)は世界警察のひとつの形であり、国連議員総会は世界議会の前身であると言っても過言ではない。

さらに、「人間の安全保障」という概念が注目される。すなわち、安全保障について従来の「国家の安全保障」に加え、個々の人間を恐怖と欠乏から守るという「人間の安全保障」の重要性が主張されて久しい。そして、その「人間の安全保障」を当該国家がなしえない場合は、国際社会がその責任を負うとされている。この概念をつきつめれば、その先には世界連邦の実現しかありえない。 このように、国際社会で論議されている概念・システムは、世界連邦の実現可能性を示すものである。時代が我々に追いついてきたと言えよう。このことに われわれは世界連邦実現の可能性を強く感じるものである。

また米国のオバマ大統領のプラハ演説によって核廃絶の機運が高まる今、核拡散防止条約の再検討会議を成功させるため、「核軍縮会議」を日本で開催するように政府に強く働きかけたい。

われわれは以上のような事実を認識し、世界連邦の必要性と実現可能性について説得するグローバルなリーダーシップを発揮し、世界連邦実現に全力を尽くすことを誓う。

右、宣言する。 二○○九年五月十五日 世界連邦運動協会第六十四回定例総会

 


2009年度運動方針

1948年に創設されたわが国の世界連邦運動は、「究極の理想論」としての主張と見なされがちでしたが、20世紀末の「ハーグ平和アピール市民会議」を経て、21世紀に入るや、世界初の世界連邦国会決議の採択、国際刑事裁判所(ICC)ローマ規程への加入などに続き、国際連帯税、国連緊急平和サービス(UNEPS),国連議員総会(UNPA)の創設アピールなど、新たな衆目を集める「見えるプロジェクト」に取り組んでおります。

世界の情勢は混乱のるつぼにあります。すなわちテロとの闘いの舞台となったイラン、アフガニスタンの情勢やイスラエル・パレスチナ和平、イランや北朝鮮の核拡散防止情勢に出口が見えないばかりか、地球環境の劣化が取り返しの効かない臨界点に近づきつつある現在、それに対応する確固たる世界戦略もまたその推進力も見当たりません。加えて、世界の経済不況も百年に一度といわれる難局に陥っております。その中でアメリカのオバマ大統領がプラハ演説と呼ばれる「核兵器の無い世界を実現する」との歴史的な言葉を述べました。われわれはこれを支持し、実行を促します。また核廃絶をめざす包括的戦略の準備段階として来年5月の核拡散防止条約(NPT)の再検討会議を成功させるため、できる限り早い時期に「核軍縮会議」を日本で開催するよう政府に強く働きかけます。

ひるがえってみると日本の政情は混乱し、傑出したリーダーを輩出できるか待望されつつ、衆議院選挙に向かい、国づくりの姿勢が問われています。 このときこそ、世界連邦構想を広めるわれわれは、国連体制を改革強化して、世界連邦体制への移行を目指すことによって、日本にも世界にも明るい未来を築き得ることを知らしめなければなりません。さらに、その実現を見通すロードマップによって、一歩一歩世界連邦実現に近づかなければなりません。

近く実施される衆議院議員選挙の当選議員が世界連邦日本国会委員会の会員によって占められるよう、各支部が総力を挙げて取り組み、同会員の現有勢力を過半数に増大させることがいま求められています。そして、構成議員各位が世界連邦の理念を再確認し、議会および内閣において世界連邦実現のための強力な推進力となるよう切に期待します。

また、新しい内閣が世界連邦国会決議に謳った「政府は、日本国憲法の掲げる恒久平和の理念のもと、唯一の被爆国として世界のすべての人々と手を携え、核兵器の廃絶、あらゆる戦争の回避、世界連邦実現への道の探究など、持続可能な人類共生の未来を切り開くための最大限の努力をすべきである」との国民の誓いに基づき、「世界連邦推進のための閣議決定」が実現するよう全力で取り組みます。

各支部は世界連邦構想を積極的に広め、会員増大に全精力を傾注するとともに、各地方自治体が改めて「政府に対して国会決議を生かす具体的な取り組みを求める」決議と請願を行うよう働きかけを進めることが求められます。その上で、新規の支部設立やこれに伴う会員拡大を促す教育広報活動の改善強化にも努力すべきです。さらに、世界情勢に対応して、政府が適切に世界連邦推進に努められるよう第四回の政策提言を行います。

昨年の第27回世界連邦日本大会では、地球温暖化に対応する緊急な世界政策の必要が指摘されましたが、世界連邦運動がどのように貢献すべきか、課題が残されました。今年は第28回世界連邦日本大会を金沢で開催して、さらに総合的な戦略を探究すべきです。

WFM国際事務局においては、日本の国会決議、政策提言活動、ICCの加盟促進、イスラエル・パレスチナ和平プロジェクトなどの成果を高く評価しています。今後はさらに同国際事務局との連携強化に努め、国会決議の世界化、国連議員総会の設立促進、国際連帯税や世界通貨のさらなる研究に取り組み、世界連邦設立の基盤となる基本的要素の強化に努めます。

具体的には、次のような活動計画に基づき本年度の活動を展開します。


【理論・政策】

1.日本政府が早期に世界連邦実現案を具体化し、全世界にその方針・政策を提言で きるようにする研究。
2.世界連邦のモデルとして、益々拡大するEU、および東アジア共同体構想をはじめ とする各地の地域統合の可能性を研究。 
3.日本政府の「世界連邦憲法案」作成に助言できるような世界連邦憲法の研究。
4.世界連邦への理解を促進するための「世界連邦憲法大綱案」の研究
5.日本は地球温暖化防止にどう取り組むとよいかの研究
6.世界連邦構想に基づくICCの見直し、全世界の軍縮及び軍備撤廃その他の研究。

【政治活動】
1.世界連邦樹立を我が国の国是とする歴史的な2005年国会決議の可決を出発点として、世界連邦日本国会委員会を始め友好団体との緊密な協力をますます強化し、この問題の政府の窓口である外務省と今後更に一層緊密に連携し、国内はもとより、世界に対して強力な運動を展開する。

2.世界連邦実現に向けた具体的活動として次の5点に力を注ぐ。
@国連議員総会を世界議会の前身ととらえ、その理解と普及を図る。
A政府の本質は課税と税収の運用であることから、国際連帯税導入を世界連邦実現への重要なステップととらえ、その推進に努める。
B国際刑事裁判所(ICC)を世界裁判所の前身ととらえ、核使用の違法化を盛り込むなど、強化発展に努める。
C国連緊急サービス(UNEPS )を世界警察の前身ととらえ、その理解と普及を図る。
Dオバマ米国大統領の核廃絶をめざす包括的戦略の次の準備段階として来年5月の核拡散防止条約(NPT)の再検討会議を成功させるため、できる限り早い時期に「核軍縮会議」を日本で開催するよう政府に強く働きかける。

3.世界連邦宣言自治体全国協議会と緊密に連携し、市町村合併による弱体化を補強するため、世界連邦宣言自治体の増強のために懸命に努力する。

【組織】
1. 会員は、直接あるいは手紙などで知人友人に世界連邦が近づいていることを伝え入会を促し、組織の拡大を働きかける。全国共通の入会案内を作成し、具体的な目標を掲げて行動する。
2. 新しい支部の結成を課題とし、各地区ごとに具体的に取り組む。
3. 各支部は、支部活動の中に小中学生ポスター作文募集事業を積極的に取り入れ、若い世代と教育関係者に世界連邦が近づいていることを伝える。

【教育広報】
1. 「世界連邦ニューズレター」の内容充実を図り、世界連邦の理論・政策の伝達、平和教育推進のための効果的な媒体とする。
2. 世界連邦に関する研究や教育活動の活性化と啓発を図るために啓発資料作成委員会を設け資料作成を行うとともに報道機関にアプローチする。
3. ホームページの内容の充実を図り、インターネットを広報・公聴の有力手段として活用する。
4. 小中学生の平和ポスター・作文コンクールの一層の充実・発展を図り、本年度も東京都庁展望室に展示する。また各地で優秀作品並びに世界連邦運動に関するパネルを展示し、世界連邦運動の拡大と平和教育の進展に努める。
5. ジュニア新聞「平和の風」を発行し、青少年に対する世界連邦の理解と教育の普及に努める。特に将来世界連邦運動を背負う青少年の育成をも視野にいれ努力する。
6. 「世界連邦一日10円運動」を推進し、発展途上国の青少年の教育を支援する。
7. 「世界連邦運動55年の歩み」を教育広報、会員拡大等に活用する。
8. 理論・政策委員会等と連携し、外務省、経団連を含め世界連邦の実現に向けた戦略調査を行う。

【財務】
2025年を目標とする世界連邦実現には、国際活動を今後、強化していかねばなりません。その為に、大いなる財政負担が伴いますので、次の二点に集中して、今後一年間で財政強化をはかります。

1. 会員有志の多くの寄付を募集する。
2. 本協会内外からの多額の広告収入をはかる。

【国際】
1.「国連議員総会設立賛同の呼び掛け運動(CUNPA)」は昨年11月に開催されたWFMハーグ理事会で採択された活動方針である。この方針に対応するため、WFM Japanはもとより、国会委員会の協力も得て、一連の勉強会の開催などを通じて国会議員および会員一般に対する広報活動を強力に進める。

2.2007年8月の第25回ジュネーブ世界大会で採択された「国際刑事裁判所規程の条文中に、核兵器の使用禁止条項を明記する」WFM決議案の実現化を目指して、きたる10月28日〜31日、開催予定のニューヨーク理事会で各国MO/AOに対して再び強力に訴える。さらに2005年8月、日本国会で採択された「世界連邦の実現に関する国会決議」の世界化推進についても三たび提起する。

3.2008年11月、WFMハーグ理事会で採択された「世界通貨(World Currency)」に関する考え方、ならびに2009年4月2日、主要20カ国緊急首脳会合(G20金融サミット)において中露両国が示した「超国家的予備通貨(Supranational Reserve Currency)」提案をふまえ、勉強会、講演会、シンポジウムなどを通じて本件に関する知見を深め、WFM本部その他国内外の諸団体に積極的に貢献する。

4.「核兵器のない世界」に向けた国際的気運が高まる中、「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)が、2008年10月に活動を開始し、2010年開催予定の核不拡散条約(NPT)再検討会議を視野に、市民社会の関心と参画の拡大によって、この国際委員会が、世界が核廃絶への道筋を歩むための提言を生み出そうと企画している。われわれはこの機会を利用してこの国際委員会に加盟し、積極的に研究を進める。

2009年度・9の優先目標

1. 世界連邦国会委員会の衆参両院会員数が、現勢力の二百を超え、過半数に達するよう各支部が総力を挙げて取り組む

2. 新しい支部の設立を促し、会員数の増大を図る

3. 外務省に対する政策提言を毎年継続して行う

4. 「平成の市町村大合併」によって消滅した世界連邦平和都市宣言自治体が改めて再宣言を行うよう強く働きかける

5. 2007年8月、ジュネーブWFM世界大会が採択した「ICC規程条文中に核兵器使用禁止条項を明記する」WFM決議の実現化を目指し、さらに2005年8月、衆議院で採択された「世界連邦実現に関する国会決議」の世界化を強く推進する

6. 創設以来37年の歴史を誇る世界連邦推進・全国小中学生ポスター作文コンクールの応募校数の拡大を図るため、「未実施支部ゼロをめざして、このプロジェクトに積極的に取り組む

7. 国際連帯税はこれを運用するガバナンスが世界連邦に直結するシステムと考えられるところから、市民による国民的世論の喚起を図るため、共同事務局の一翼として積極的にかかわる

8. 国連議員総会・設立賛同の呼び掛け(CUNPA)を一連の勉強会の開催など通じて国会議員および会員一般に対する広報活動を強力に進める

9. 核廃絶をめざす包括的戦略の準備段階として、2010年5月の核拡散防止条約(NPT)の再検討会議を成功させるため、できる限り早い時期に「核軍縮会議」を日本で開催するよう政府に強く働きかける。

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