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2003年度定例総会


2003/05/15

世界連邦運動協会の03年度定例総会が5月15日、東京・神田の学士会館で開催された。02年度の一般会務報告および決算報告を承認。03年度の運動方針および予算を決定した。また63年に制定された「行動綱領」を改正して「綱領」として採択した。任期満了の会長、副会長の選挙では、植木光教会長、桑原英昭、加藤俊作、一瀬智司、宇都宮憲爾(理事長兼任)4副会長の留任を決めた。総会は最後に「力の支配ではなく、法によって統治される世界の実現をめざし、 21世紀の早い時点で世界連邦を樹立するために全力を尽くす」との宣言を採択して閉会した。


2003年度総会宣言

イラク戦争は、米英軍の圧倒的な戦力により、予想より短期間で終わり、フセイン政権は崩壊した。しかし、イラクによる大量破壊兵器の開発、保有の疑惑に対する国連の査察が継続されている段階で武力攻撃を行ったことは極めて遺憾である。国連憲章は、侵略に対する自衛と安保理が承認した場合しか、軍事力行使を認めていない。今回の米英軍の先制攻撃は、明らかに国連憲章違反であり、国際法秩序を踏みにじるものである。

世界の平和および安全の維持に関する主要な責任を負っている安保理は、イラクへの武力行使をめぐって分裂し、その機能を果たすことができなかった。国連は、第二次世界大戦の戦勝国である米英仏露中の五ヵ国が拒否権を持つ安保理常任理事国の地位を占めている。半世紀以上前の産物である国連は今こそ抜本的に改革され、民主化されなければならない。

われわれは、力の支配ではなく、法によって統治される世界の実現をめざしている。世界連邦は、それを構成する国家のそれぞれが正当な主権を保持しつつ、その独自性を発揮するとともに、戦争防止、貧困の根絶、環境保全のような共通の問題については互いに協力し合うことのできる統治システムであり、恒久平和実現のための不可欠な条件であると確信する。われわれは、二十一世紀の早い時点で、世界連邦を実現するために全力を尽くす。

その第一歩として、戦争犯罪など国際社会にとって重大な罪を犯した個人を裁く国際刑事裁判所に日本が早急に加入し、一日も早く十全な機能を果たすようにすべきである。世界唯一の核被爆国であり、「平和憲法」を持つ日本こそ、世界連邦樹立を国是とする「国会決議」を採択するよう関係諸団体と協力して、早期達成に努める。
右宣言する


二〇〇三年五月十五日
世界連邦運動協会定例総会



2003年度運動方針

「二十一世紀を平和の世紀に」との熱い願いに反して、二〇〇一年九月十一日に米国で起きた同時多発テロを契機として、米英両国は、アフガニスタン、そしてイラクで武力を行使した。本年三月に開始されたイラク戦争は、イラクが生物・化学兵器など大量破壊兵器を開発、保有しており、それらがテロリストの手に渡ったら、極めて危険であるので、.それを予防するという理由であった。しかし、この戦争で、それら大量破壊兵器は使用されず、これまでのところ見つかってもいない。最終的に大量破壊兵器が発見されない場合、米英両国が主張した武力行使の大義は失われるであろう。

われわれは、長年にわたり国民を抑圧し、人権を侵害してきたサダム・フセイン独裁政権を非難することでは人後に落ちない。しかし、米英両国が武力で他国の政権を打倒したことは容認できない。戦争は甚大な破壊をもたらし、罪のない多くの人々を犠牲にする最悪の入権侵害である。また米英両国が国連安保理の決議なしでイラクに武力を行使したことは、国連憲章に連反するものであり、極めて遺憾である。安保理における意見は分裂し、国連は機能不全に陥った。第二次世界大戦の戦勝国を中心につくられた国連の限界は明らかである。今こそ、国連は抜本的に改革され、真に全人類の平和と安全を保障する世界機構へと発展させなげればならない。

われわれは、国際問題を武力によらず、あくまでも法によって平和的に解決することを主張してきた。その点で、大量殺害、人道に対する罪、戦争犯罪など国際社会にとって重大な罪を犯した個人を裁く常設の国際刑事裁判所が本年三月十一日、ハーグで発足式を行ったことを歓迎する。世界連邦運動(WFM)は、二千に及ぶ非政府組織(NGO)で結成している「国際刑事裁判所を求めるNGO連合」の中核として、同裁判所設立のために努力してきた。ところでわが国は、国内法が整備されていないとの理由で、同裁判所設立条約(ローマ規程)に署名も批准もしていない。われわれは、「国際刑事裁判所問題日本ネットワーク」と力を合わせ、わが国が早急にローマ規程を承認して、同裁判所に加盟するよう政府、国会に、強力にはたらきかける。

われわれは、世界法治共同体、すなわち世界連邦を樹立することにより、地球上から戦争を廃絶することをめざしている。世界唯一の核被爆国であり、「平和憲法」を持つわが国こそ、世界連邦樹立を国是とする「国会決議」を採択し、その実現のために努力すべきである。われわれは、世界連邦日本国会委員会をはじめ、世界連邦宣言自治体全国協議会など、関係団体と協力して、同決議が一日も早く達成されるよう努める。

世界連邦のあるべき姿を簡潔に示す「世界連邦憲法草案」は、世界連邦について広範な人々の関心と理解を深めるために有益である。すでに「世界憲法シカゴ草案」(一九四八年)「世界連邦憲法日本草案」(一九八〇年)などがあるが、この際、現時点に適応した草案の検討に着手する。

創立から半世紀余を経て、会員の高齢化が進み、組織が弱体化している。若い世代を含めた会員の増加と新支部の設置、活動休止支部の再生が急務である。世界連邦宣言自治体の協力を得て、組織強化に全力を集中する。

具体的には、以下のような活動計画にもとづき本年度の活動を展開する。



2003年度活動計画


【理論・政策】
一、世界連邦の見地から激しく変動する世界情勢を分析、評価し、それに対応した理論・政策を立てる。
二、特に二〇〇一年九・一一大規模テロ行為を契機とした米国のアフガニスタン攻撃およびイラク占領の評価に重点を置く。
三.他のNGOと協力し、国際刑事裁判所規程の日本政府による早期の調印・批准実現に努力する。

【政治活動】
一、世界連邦日本国会委員会と密接に協力し、我が国が世界連邦を志向する旨の「世界連邦国会決議」を上程、可決することを重点目標とし、その促進のために努力する。
二、世界連邦日本国会委員会との懇談会を開くなど同委員会との提携、協力を深めるとともに同委員会の会員増加に積極的に協力する。
三、世界連邦建設の第一歩として国連の改革・強化を推進するよう政府に要請する。
四、国連の改革・強化のため、加盟国の国会が任命する代表で構成される「国連議員総会」に対する国会議員の支持を得るよう努力する。
五、日本が国際刑事裁判所に速やかに参加するよう政府、国会に強く要請する。
六、世界連邦宣言自治体の増加のために一層努力するとともに、既宣言自治体との連携を密にし世界連邦連動を推進する。

【組織】
創立から五十数年が経過したいま、会員の高齢化とともに粗織弱体化が顕著になったのは由々しきことである。役員、会員はこの際奮起して会員増加に務めなげればならない。また本部、支部を挙げて宣言自治体に支部を新設する運動を起こすなど、組織増強のための施策を講ずることが強く望まれる。
一、会員はもう一人の会員を入会させるため全力をつくす。
二、本部と支部は組織増強のため一体となって、全国の三五〇宣言自治体(市区町村)に支部を設置することを目指し、積極的に諸施策を講ずる。その一環として宣言自治体全国協議会の協力を得て支部新設を推進する。
三、各支部は定例会の開催、機関誌の発行、日常活動に力を注ぐとともに支部間交流を促進する。
四、青年や女性の運動参画に力を注ぐ。
五、組織拡大特別委員会と協力して地区ごとに組織拡大会議を開催する。
六、本部役員が各支部を訪ねて支部の実情を把握し適切な強化策を講じる。
七、国連協会、ユネスコ協会や日本エスペラント学会、また青年会議所、ロータリークラブやライオンズクラブなどとの連絡、提携を深める。
八、「世界連邦推進日本協議会」の中核組織としての責任を自覚し、WFMとの連携のもと、広く国民への啓蒙に努め、国内外の情勢に対応できる運動組織体として活動する。

【教育広報】
一、各委員会との連携を深め、世界連邦思想の学習、教育、広報活動の強化を図る。
二、「世界連邦新聞」の内容充実を図り、世界連邦の理論・政策の伝達、平和教育推進のための効果的な媒体とする。また小中学生を対象とした「世界連邦ジュニア新聞」を年四回発行する。
三、世界連邦に関する研究や教育活動の活性化を図るために資料集の刊行、リーフレット類の改訂、他の委員会および他の平和団体との共同による懇談会などの開催を促進する。
四、ホームページの内容充実をはかり、広報の有力手段として活用する。
五、小・中学生の平和ポスター・作文コンクールの一層の発展を図る。三十周年を記念して刊行した「特賞作品集」を活用する。また各地で優秀作品の展示を行う。本年度は特にイスラエルおよびパレスチナから中学生を迎えるので、ポスター・作文の交換を検討する。
六、「世界連邦一日十円運動」を推進し、世界的な広がりをもつ諸問題の解決、たとえば識字教育を支援する。
七、「世界連邦運動五十年史」の編纂を進める。

【国際】
一、ICCキャンペーン
国際刑事裁判所(ICC)ローマ錫程は、二〇〇二年七月一日に発効し、二〇〇三年二月十日、ICC裁判官十八名の選出を終え、さらに三月十一日、ICC法廷発足式がオランダ・ハーグで開催された(批准国は八九ヵ国/二〇〇三年四月現在)。しかし、日本や米国を初めとして、中国、ロシアなどは批准していない。韓国は、すでに批准したが、アジアにおけるローマ規程の運用の実効性を最大にするためには、アジアにおげる法整備の先進国としての日本の早急な加入が求められている。したがって、ニューヨークの「国際刑事裁判所を求めるNGO連合」(CICC)と連絡を続けながら、政治活動委員会、「国際刑事裁判所問題日本ネットワーク(JNICC)」および世界連邦日本国会委員会などと手を携えて、超党派のICC国会議員連盟の設立により政府を動かし、同規程への加入を強力に働きかける。

二、『国際委員会通信』の継続発行
WFM/ISから配布されるWFM機関紙、ICC情報紙、および季刊誌「ザ・フェデラリスト・ディベート」および「ザ・フェデラリスト」、その他WFM執行委員会および理事会議事録などを定期的に和文に翻訳、『国際委員会通信』として会員に配布、世界連邦運動に関する最新情報を提供する。さらに、日本における主要活動を英文に翻訳して、WFN(ワールド・フェデラリスト・ニュース)への投稿、あるいはWFM国際事務局などに適宜知らせる。
また、翻訳チームをさらに強化し、訳業を通して世界連邦に関する最新清報を学習し、運動に対する連帯意識の醸成に務める。


三、マス・メディアと密接なリレーションを保ち、世界連邦運動に対する認識を深化させ、その普及に努める。


四、韓国世界連邦者との交流を密にし、相互に定期協議会を開催する。


五、WFMアジア・センターに協力し、アジア全域への連動の普及と展開に務めるとともに、東アジア協会の活動を助成する。


六、世界連邦都市宣言本部(WCM)に協力し、都市宣言運動の国際的展開および姉妹都市との連携を進める。



【財務】
一、財政を再建、強化するための根本は、会費収入の増大を図ることにあるので、会員、特に維持会員、賛助会員(個人および法人)の増加について、本部、支部一体となって努力する。


二、税制上の優遇措置(個人の寄付は年間一四九万円まで所得税から控除)が適用される世界連邦全国後援会を通じての資金獲得に努力する。


三、運動資金を得るための事業を企画、実施する。
従来行ってきた書画工芸展示即売会は、運動のPRにも役立つので各地で随時実施する。
また在庫作品の換金にも努める。

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