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1998年度総会宣言

わが世界連邦建設同盟は、一九四八年八月六日、広島原爆投下三周年を機として創立された。焦土から立ち上がった人々は、第二次世界大戦の悲劇を繰り返さないためには、世界の無政府状態を解消して世界法による真の平和を確立しなければならないと確信して世界連邦運動を開始した。それから半世紀を経た今日、われわれは、先人たちの主張の先見性と正当性を再確認し、初心に立ち返って運動に邁進する。

世界連邦の実現は、かつてはユートピアとみなされることが多かった。しかし、現在では、焦眉のこととなっている。もはや主権国家体制では、人類が直面している地球的諸問題を適切に解決することは不可能であり、今こそ人類社会に平和と安全と福利をもたらすことのできる民主的な統治体制が必要である。そのためには原爆投下以前に設立された国連を再構築し、世界連邦機構へと発展させることが急務である。

われわれは、ニューヨークに本部を置く世界連邦運動(WFM)の各国加盟団体と相協力して運動を展開しているが、特に本年は1.集団殺害や人道に対する罪および戦争犯罪などを犯した個人を裁く国際刑事裁判所の設立促進、2.「国連国際法の十年」の最終年である一九九九年に予定されている第一回ハーグ国際平和会議百周年記念の市民平和会議の開催準備に力を注ぐ。また十一月にインドで開催される第二十三回世界連邦運動世界大会の成功のために努力する。

日本国憲法第九条に謳われている正義と秩序を基調とする国際平和を達成するには、世界連邦建設以外に方途はない。世界連邦実現を日本の国是とする国会決議については、世界連邦日本国会委員会が衆参両院に提出する準備を進めている。われわれは、同委員会と協力して、その実現を期す。

われわれは、創立五十周年を機会にさらに若い世代の参加を得て、組織を拡大、強化し、世界連邦の早期実現のため、内外に向かって活発な運動を展開する。


右宣言する。


一九九八年五月十九日

世界連邦建設同盟定例総会


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